不倫をしていて、既婚者の彼と好きだけど、別れたいと思っているのに別れられない時はとても辛い気持ちになりますし、自分はなんて駄目な人間なんだろうと自分を責めてしまう気持ちにもなります。

このように、既婚者の彼と好きだけど、別れたいのに別れられない時にどうすればいいのか?不倫に悩んでいる方専門のカウンセラーである新井優子さんに対処法を教えていただきました。

既婚者の彼と好きだけど、別れたいのに別れられない

【新井さんのお話】

既婚者の彼と別れたいのに別れられない理由は、本音は別れたくないからです。本当に心から別れたいと思えばすんなり別れることができます。勇気がなくて別れられないと言う人もいますが、そういう人は、別れてしまった後の漠然とした不安を抱えています。それは、別れた後一人になって寂しいという思いや、新しい出会いはもうないかもしれないという不安や恐怖す。この別れた後の不安や恐怖がある場合は、友達で別れた後に話を聞いてくれる人を何人かキープして、一人ではないという状況を作っておくという事をおすすめします。

そしてカウンセラーに相談するなど、別れた後の寂しい状態をひとりで抱えないですむ保険をかけておくということも必要です。また、どんなにつらくても必ず自分は大丈夫になれる!と強く思うのも一つの方法です。そう思えない人は、無理せず『好きで付き合っていた人とお別れするのは、辛くて寂しくて当然の事だ』と自分に寄り添うように言い聞かせてください。

寂しくならないようにつらくならずにすむように別れようと思うからこそ、勇気がでず別れることができないだけなのです。

好きだけど別れようとするから別れられない

別れる事が、自分の本当の気持ちではなくて、周りの状況であったり不倫はいけないことだからであったり状況や世間体で、別れなくてはいけないと思っていてもなかなか別れられません。頭では分かっていても、心で思うことは別だからです。「この人とは結婚できないから、もう次に進もう」「この男とはもう無理」というように自分の意志で決めた時はすぐに別れる事ができます。

もしも理性と本能がうごめいて悩む時は、『もしも既婚者の彼と今のままの関係で別れなくて良いとしたら、私はどう思うだろう?』そうやって視点を変えて考えてみると、思ってもみなかった自分の本当の気持ちが出てくるかもしれません。

不倫が悪いことでなかったら?別れなくてよい?

『不倫は悪いことではない』という世界になったらどう思う?という質問をしたことがあります。その時に、理由はわからないけど『困る』と思ったという人がいました。その答えにご自身が一番びっくりしていました。

不倫する理由も様々あるのですが、中には、実は結婚したくないからだったり、道徳に反することをすることで親に仕返しをしたいという気持ちがある場合もあります。

どういうことかというと、親が世間体をすごく気にする人で、『いい学校にいくべき』『女性は必ず結婚すべき』というような自分のルールで縛る親だった場合、不倫は分かりやすい仕返しになります。

「あなたの娘さん、結婚はまだ?」と周りの人から言われることは世間体を気にする親にとって、とてもつらいことです。その困った親の姿をみて復讐した気分になるのです。まさかそんな本音が隠れているなんて、通常思いもしません。もちろん本人もその事実に気づくはずもなく、カウンセリングをして初めて自分の中に復讐心があると知るのです。

不倫という道徳に反するものでないと、親への復讐になりませんし、親への復讐が終わらない内は既婚者の彼ともなかなか別れられません。

既婚者の彼が好きだから別れられない思いの奥底に、親への復讐心もあるのです。不倫をしているのはずっと親に気に入られるように自分を抑えて生きてきて、大人になり反抗することに目覚めたからかもしれません。

続けた方がよい不倫と別れるべき不倫

やめたほうがいいと思う不倫は、明らかに男性側が遊びだと思うような場合です。男性の方が会いたいという時にだけ会って、彼女の要望は全く聞く気かない場合はお別れするべき不倫だと思います。

例えば既婚者の彼に口説かれたとき『あなた既婚者だよね?』と確認して『既婚者だけどなにか問題?』というように開き直ったり、正当化してしまうような男性は割り切った関係を求めているだけなので不倫はやめてしまったほうがいいでしょう。

既婚者ということで女性を悲しまることをしっかり謝罪したり、誠意を見せようと努力してくれるような人なら続けても大丈夫だと思います。

LINEで返事がないのは本気ではないの?

ほとんどの人は、実際は愛されているのに愛されていないと思っています。既婚者の男性が、与えてくれないところばかりに目がいってしまっているのです。LINEで既婚者の男性からの返事が来ないから、もう別れたいと思っているに違いない!といっている人がいました。

けれどもよくよく話をきいてみると、既婚者の男性は前日に『体調が悪い』というLINEを送信してきているのです。

返事が来ないとイライラして不安にとらわれてしまいもう別れたいと思っているから返事をしないのではないか?自分はもう愛されていないのではないか?と思考が飛躍して暴走してしまうのです。

「さっきあなたは彼は体調が悪いって言ってたでしょう?今も体調が悪くて寝ているから返事が来ないだけじゃないの?」というと、そこでやっと前日に既婚者の彼から来た『体調が悪い』という連絡を思い出したのです。

自分は愛されていないと思ってしまうと、愛されていないところ、そして自分の不安ばかりをみてしまうので、このような事が起こります。

「仕事が忙しくて全く自分の時間がとれない」と彼が言っているのにも関わらず、最近全然会ってもらえないと不満を漏らしている女性もいました。

『彼は”忙しい”とはっきり伝えてきているし、自分の時間が取れないくらいだから疲れているんじゃない?LINEはしてくれてるでしょう?」と聞くとそういえばそうだった!と我に返ります。

『今月彼が全然会ってくれない』と嘆いている人で、先月は既婚者の彼と旅行にいったということがあります。

今月あまり会えないのは先月旅行にいくために、スケジュールを頑張って空けたから今月はその帳尻合わせをしてるのでは?と指摘すると、ハッとするのです。のちに実際そういう連絡が既婚者の彼から来たそうです。このように、彼が連絡がくれない!会ってくれない!としてもきちんとした理由があるはず。けれどその理由は頭からすっぽりと抜けて、とにかく、愛されていないことに全て直結してしまいます。

全て本人も無意識なのですが、彼から愛されていない証拠を集めようとするので、彼の『体調が悪い』『仕事が忙しい』などの、正当な連絡が出来ない理由は無意識レベルでは愛人女性にとって都合が悪く、あえて見ないようにしている事がありうるのです。

そういう可能性もふまえて、本当に自分が愛されていないのか?愛されていないと思うことを疑ってみて欲しいと思います。